処方箋は写真やFAXで先に送れる?原本が必要な理由と待ち時間を短くする3つのコツ

この記事の要点

  • 処方箋は、スマホの写真やFAXで先に送っておける薬局が多くあります。着く前から用意を始められます。
  • ただし紙の原本は欠かせません。お薬を渡すときに、窓口で原本と引き換えるきまりになっています。
  • 先に送ると、調剤・一包化・在庫の取り寄せを進めておけるため、窓口で待つ時間を大きく減らせます。
  • いちばん多いつまずきは、「送ったから」と原本を持たずに来てしまうこと。

こんにちは。「全国かかりつけ薬局百名店」運営事務局です。

「毎回、待合室で30分。これがいちばんこたえる」
「処方箋って、写真を送っておくと早くなるの?」

診察が終わって、やっと薬局。ここからまた待つのかと思うと気が重いものです。
結論からいうと、先に送れます。


処方箋は「薬局に着いてから出すもの」ではなくなりました

専用のアプリ、LINE、FAX。
受け取りに行く前に処方箋の画像を送れる薬局が、いまは多くあります。

送っておくと、薬剤師はあなたが来る前に用意を始められます。

窓口に着いてから紙を出す場合は、そこではじめて全部が動き出します。

この差が、そのまま待ち時間の差になります。

お薬の種類が多い方ほど、開きは大きくなります。
数える、そろえる、確かめる。どれも人の手で行う作業だからです。

【早見表】先に送る場合と、窓口で出す場合の違い

項目写真やFAXを先に送る窓口で出す
用意が始まる時点送った時点から受付してから
窓口で待つ時間短くなりやすいその場で待つ
置いていない薬事前に連絡がくる受付後にわかる
一包化など手間のかかる調剤先に進めておける受付後にとりかかる
紙の原本受け取りの日に渡す受付で渡す

表を一言でいうと、先に送るのは「順番待ちの列に、先に並んでおく」ようなものです。


それでも紙の原本が要るのは、なぜ?

写真やFAXは、あくまで下ごしらえのためのものです。

法律のきまりで、お薬を渡すときには、薬局の窓口で紙の原本と引き換えることになっています。

画像だけでは渡せません。
用意がすっかり整っていても、原本がないとお薬をお渡しできないのです。

この点について、株式会社アトイの高橋 透泰 先生(ブルーム薬局上溝店 管理薬剤師)にうかがいました。

【高橋先生の解説:準備のうしろ側】

「事前にスマホのアプリやFAXなどで処方箋の画像を送っていただくと、ご来局の前に調剤の準備を始められます。

在庫の確認や取り寄せ、一包化といったお時間のかかる作業も、先に進めておけます。

そのぶん、窓口でお待ちいただく時間を大きく短くできます。

ただ、画像はあくまで事前の準備用です。お薬をお渡しする際には、紙の原本と引き換えにする必要があります。

受け取りにいらっしゃるときに、受付へお出しください」


待ち時間を短くする3つのコツ

① 送る方法は、その薬局に合わせる

受け取り方は薬局ごとに違います。専用アプリのところ、LINEのところ、FAXのところ。

はじめて使うときは、その薬局がどの方法に対応しているかを先に確かめてください。
店頭の掲示や、薬袋に入っている案内カードに書かれていることが多いです。

写真を撮るときは、処方箋の四隅まで画面に入れてください。

端が切れていたり、文字がぼやけていたりすると、薬剤師は用意を始められません。
撮ったあと、薬の名前が読めるか一度見てください。

② 送ったら、原本をすぐカバンに入れる

いちばん多いつまずきが、原本の持参忘れです。

「送ったから、もう役目は終わり」と机に置いてしまう。
これをすると、せっかく用意ができていても受け取れません。

写真を撮ったら、その流れで原本を出かけるカバンへ入れておくのがおすすめです。

なお、処方箋そのものにも使える期間があります。
交付の日を含めて4日以内です。日をまたぐときは気をつけてください。

③ 用意が整うころに合わせて取りに行く

送ってすぐ向かうと、まだ途中ということもあります。

薬局に置いていない薬が混ざっていると、取り寄せに時間がかかることがあります。

その場合は、たいてい薬局から連絡が入ります。
整うタイミングを確かめてから向かうと、二度手間になりません。

薬局から電話がかかってくるのは、どんなときなのか。
用件の中身は、下の記事で一覧にしました。


よくある質問(FAQ)

写真を送ったら、紙の処方箋は捨ててもいいですか?

捨てないでください。原本がないとお薬を受け取れません。

画像は用意を始めるための合図で、受け渡しは紙の原本と引き換えになります。
受け取りに行く日まで、折らずに持っておいてください。

どのくらい待ち時間が短くなりますか?

お薬の内容によりますが、窓口で待つ時間はかなり減らせます。

とくに一包化(飲むタイミングごとに1袋へまとめる調剤)や、取り寄せが要るお薬のときに差が出ます。
混み具合によっても変わるため、時間の約束まではできない点はご了承ください。

FAXで送った場合も、原本は要りますか?

要ります。写真の場合と扱いは同じです。

送る手段が変わっても、受け渡しのときに原本が要る点は変わりません。
ご家族に送ってもらった場合も同じです。


まとめ:画像で先に知らせ、原本は受け取りの日に持っていく

処方箋の写真やFAXを先に送ると、着く前から用意が進みます。

在庫の取り寄せや一包化といった手間のかかる作業ほど、先に動かせる値打ちがあります。

小さなお子さんを連れているとき、体調がつらいとき。
待合室で過ごす時間が短いほど、体はらくになります。

忘れてはいけないのが、紙の原本を受け取りの日に持っていくことです。
送ったあとに机へ置いたままにしない。これだけ覚えておいてください。

そもそも薬局で時間がかかるのはなぜなのか。理由はこちらにまとめてあります。


あなたの街の「百名店」はどこ?

記事監修者 アトイ 人事・管理薬剤師 高橋 透泰

在宅特化型薬局に5年間勤務、在宅医療の経験を積む。

その経験を活かし、管理薬剤師としての役割や薬局運営にも幅広く関わりたいと考え、株式会社アトイに転職。

現在はブルーム薬局上溝店で管理薬剤師として勤務し、在宅医療に加え、学校薬剤師や薬物乱用防止活動などを通じて地域の方々と関わりながら、薬剤師としての役割を広げている。

記事監修者 漢方薬局 嶺耀堂 薬剤師 武田 隆芳 

これまで4年間病院、8年間調剤薬局で勤務。

西洋薬で様々な事を学んできましたが、身近にいる人の悩みにもっと深く関わり治していきたいという想いがあり漢方の道へ。

西洋医学・東洋学にも精通。

また人事部長の経験から人を繋ぐ取り組み企業×学生の「やくフェス」を開催。

現在100人規模の人数が集まり随時開催されている。