サプリや健康食品は薬剤師に伝えるべき?薬と重なりやすい4つの例と伝え方

この記事の要点

  • サプリや健康食品も、薬剤師に伝えてください。薬と組み合わせると、薬の働きが変わるものがあります。
  • 青汁・クロレラ、セイヨウオトギリソウ、ミネラル、ビタミン剤は、薬と重なりやすい代表的な例です。
  • 伝えるときは、商品名・飲んでいる量・いつからかの3つがそろえば十分です。
  • 飲みはじめる前や、やめる前にもひと声かけると、確かめてもらいやすくなります。

こんにちは。「全国かかりつけ薬局百名店」運営事務局です。

「サプリは薬じゃないから、言わなくていいよね」
「健康のために飲んでいるだけだし…」

薬局で「ほかに飲んでいるものは?」と聞かれて、つい省いていませんか。
サプリや健康食品も、ぜひ教えてほしいもののひとつです。


「薬じゃないから関係ない」わけではありません

サプリや健康食品は、薬ではなく食品として売られています。
そのため、医師や薬剤師に話すのを忘れやすいものです。

「自然のものだから、体にやさしいはず」と思われがちです。
けれども、植物やミネラルの成分にも、薬と関わるものがあります。

中には、薬と一緒にとると、薬の働きを弱めたり強めたりするものがあります。

毎日続けて飲むものほど、薬との組み合わせを確かめておく意味があります。
何種類もの薬を長く続けている方は、組み合わせの数もそのぶん増えます。

【早見表】薬と重なりやすいサプリ・健康食品の4つの例

サプリ・健康食品気をつけたい薬の例起こりうること
青汁・クロレラ(ビタミンKが多い)血液を固まりにくくする薬の一部(ワルファリン)薬の働きが弱まることがある
セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)一部の強心薬・ぜんそくの薬・ピルなど薬の働きが弱まることがある
カルシウム・鉄・マグネシウム一部の抗菌薬・骨の薬薬が体に吸収されにくくなる
ビタミンA・Dなどのビタミン剤同じビタミンを含む処方薬とりすぎになることがある

たとえば青汁やクロレラには、ビタミンKが多くふくまれます。
ビタミンKは、血液を固まりにくくする薬の一部とは、逆向きに働く成分です。

セイヨウオトギリソウは、気分の落ちこみ向けとして売られているハーブです。
体が薬を分解するしくみを活発にし、薬が早く減ってしまうことがあります。

カルシウムや鉄は、一部の薬と体の中でくっつき、吸収のじゃまをします。
この場合は、飲む時間をあけるだけで調整できることもあります。

表はほんの一例です。
名前に「薬」と付かないものでも、薬と関わることがあると覚えておいてください。

薬局のカウンターでの世間話から、こうした組み合わせに気づくこともあります。
現場の薬剤師が、何を気にして話を聞いているのかはこちら。


サプリを薬剤師に伝えるときの3つのポイント

① 商品名が分かるものを見せる

「ビタミンのサプリ」「健康のための粉」だけでは、中身まで分かりません。
似た名前でも、商品によって入っている成分が違います。

いちばん手早いのは、パッケージの成分表示をスマホで撮って見せる方法です。

容器ごと持っていっても構いません。
何種類かの成分をまとめた商品は、とくに中身が分かりにくいので、現物があると確かめやすくなります。

② 飲んでいる量と、いつから飲んでいるか

1日に何粒か、毎日か、ときどきか。
量や回数によって、薬への影響の大きさが変わるためです。

「思い出したときだけ飲む」という飲み方も、そのまま話して大丈夫です。

飲みはじめた時期も伝えてください。
体調の変化が、サプリを始めたころと重なっていないかを見る手がかりになります。

③ 始める前・やめる前にもひと声かける

いま飲んでいるサプリだけでなく、これから始めたいものも相談できます。

やめるときも同じです。
薬によっては、ふだんの食事やサプリをふくめた状態で量を決めています。

そのため、急にやめると、薬の働き方が変わることがあります。
青汁を毎日飲んでいた方が急にやめる場合も、そのひとつです。

どこで話せばよいか迷ったら、薬を受け取るカウンターで構いません。
初めての薬局で書く質問票に、サプリや健康食品を書く欄があることもあります。

言い忘れを防ぐには、お薬手帳の余白にサプリの名前を書いておく方法もあります。
書き込み方の例は、下のカードから読めます。


よくある質問(FAQ)

ビタミン剤や、漢方の生薬が入った健康食品も伝えたほうがいいですか?

はい、どちらも伝えてください。

ビタミンは処方薬にも使われる成分で、重なるととりすぎになることがあります。
生薬入りの健康食品も、処方の漢方薬と同じ生薬が重なる場合があります。

サプリを飲んでいると、薬は出してもらえないのですか?

多くの場合、そのようなことはありません。

飲む時間をずらす、量を見直すなど、組み合わせ方を一緒に考えます。
薬剤師が医師に相談して、薬のほうを調整する場合もあります。

サプリをやめるかどうかを、自分だけで決めないことが大切です。

処方箋がない日でも、サプリのことを薬局で相談できますか?

はい、相談できます。

処方箋を持っていない日でも、薬剤師は健康の相談にのっています。
ドラッグストアで買う前に、いまの薬との組み合わせを聞いてみてください。
健康診断の結果を見てサプリを選びたいときも、同じように相談できます。


まとめ:サプリも「飲んでいるもの」として伝える

サプリや健康食品は、薬ではなくても、薬と関わることがあります。

伝えるのは、商品名・量・いつからの3つ。
パッケージの写真を1枚見せるだけで、話がぐっと早くなります。

始めるとき、やめるときにも、ひと声かけてください。
「こんなことまで言っていいのかな」と思う小さな話ほど、気がねなく窓口で話してもらえたらと思います。


あなたの街の「百名店」はどこ?

記事監修者 いちょう薬局 人事担当・管理薬剤師 氏家 大我

星薬科大学卒業後、2023年に新卒でいちょう薬局へ入社。

入社わずか2年目で管理薬剤師と新卒採用担当に抜擢される。

「薬剤師業務×採用」の二刀流で毎日楽しく働きながら、将来的には独立も視野に入れ活動中。

中小規模だからこそ実現できる「圧倒的な成長スピード」を体現する若手エース。

記事監修者 株式会社アトイ・管理薬剤師 

  • 青森県弘前市出身 日本薬科大学卒業
  • 卒業後は大学病院の門前の調剤薬局に勤務
  • 地域のかかりつけ薬剤師を目指し吉祥寺エリアで勤務
  • その後株式会社アトイに入社現在に至る

卒業してから調剤薬局一筋の経験を活かし、人材育成や教育に携わっていきたいと考え入社しました。

現在はあやめ薬局井草八幡店という店舗で管理薬剤師をして地域の方々の憩いの場として関わらせていただいてます。