目薬のさし方は?1回の量・2種類の間隔・さした後の3つのコツを薬剤師が解説

この記事の要点

  • 目薬は1回1滴で十分です。目にためておける量は1滴より少なく、多くさしても流れてしまいます。
  • さしたあとは、まばたきをせずに1分ほど目を閉じ、目頭を軽く押さえます。
  • 2種類以上の目薬を使うときは、5分以上あけてからさします。順番は薬剤師の案内に従います。
  • 容器の先をまつげや目に触れさせないことが、目薬を清潔に使い切るいちばんのコツです。

こんにちは。「全国かかりつけ薬局百名店」運営事務局です。

「目薬って、何滴さすのが正解?」
「さしたあと、パチパチまばたきしていいの?」

目薬は、飲み薬よりも「自己流」になりやすいものです。
さし方を少し変えるだけで、1本の目薬がきちんと働いてくれます。


目薬は「たくさんさすほどよい」わけではありません

目の表面にためておける液体の量は、目薬1滴よりも少ないとされています。
そのため、1回に2滴、3滴とさしても、余った分はあふれて流れるだけです。

あふれた目薬は、まぶたの外に出るか、目頭の小さな穴から鼻へ流れていきます。
鼻へ流れた分は、のどの奥で苦みを感じたり、体の中にまわったりすることがあります。

「1滴では足りない気がする」という方は、さし方のほうを見直してみてください。
量を増やすより、きちんと目に入れて、目にとどめることが大事です。

薬袋(やくたい)や説明書に「1回1〜2滴」と書かれている目薬もあります。
その場合も、1滴がきちんと入っていれば、それで足りると考えて構いません。

【早見表】目薬のさし方、よくある5つの勘違い

やりがちなこと実際はおすすめ
2〜3滴まとめてさす余った分は流れてしまう1回1滴
さした後にパチパチまばたき目薬が鼻へ流れやすくなる目を閉じて目頭を押さえる
2種類を続けてさす先にさした分が洗い流される5分以上あける
容器の先がまつげに触れる容器の中に雑菌が入りやすい目から2〜3cm離して持つ
さす前に手を洗わない指の汚れが目に入りやすい石けんで手を洗ってから

表の5つは、どれも「ちょっとしたクセ」で起こりやすいものです。
次の章で、3つのコツに分けて具体的なやり方をまとめます。

目薬を冷蔵庫に入れるかどうかなど、保管の話はこちらの記事に分けてあります。


目薬のさし方・3つのコツ

① 1回1滴。容器の先を目に触れさせない

まず、石けんで手を洗います。
顔を上に向け、片手の指で下まぶたを軽く引き、できた袋のような部分に1滴落とします。

容器の先は、まつげや目に触れないように、2〜3cmほど離して持ちます。
先が触れると、容器の中に雑菌が入り、目薬がいたみやすくなります。

手がふるえて狙いにくい方は、「げんこつ法」が役立ちます。
下まぶたを引いた手をげんこつにし、その上に容器を持つ手を乗せると、位置が安定します。

② さした後は、まばたきをせずに目を閉じる

さし終えたら、まぶたを静かに閉じて1分ほどそのままにします。
このとき、目頭(鼻のつけ根側)を指で軽く押さえると、目薬が鼻へ流れにくくなります。

まばたきをパチパチすると、目薬を鼻側へ送り出すポンプのような働きになります。
「なじませるつもり」のまばたきが、逆に目薬を減らしてしまうのです。

あふれた分は、清潔なティッシュで目のまわりをそっと押さえて拭き取ります。
目の中に残った分をぬぐう必要はありません。

③ 2種類以上は、5分以上あけてさす

目薬を2種類以上使うときは、5分以上あけてから次をさします。
続けてさすと、先にさした分が後の目薬で洗い流されてしまいます。

順番に決まりがある場合もあります。
さらさらした目薬を先に、とろみのある目薬や眼軟膏(がんなんこう)は後に、と案内されることが多いです。

どの順番でさすかは、処方のときに医師や薬剤師から説明があります。
分からなくなったら、薬袋ごと薬局に持っていって聞いてください。

コンタクトレンズをつけている方は、基本はレンズを外してからさします。
さした後、レンズをつけ直すまでは5〜10分ほどあけるよう案内されることが多いです。

小さなお子さんには、目を閉じたまま目頭にそっと1滴落とし、そのあと目を開けてもらう方法があります。
寝ている間にさすのも一つの手です。

お子さんが飲み薬を嫌がるときの工夫は、下の記事に集めてあります。


よくある質問(FAQ)

目薬を2種類以上使うとき、順番と間隔はどうすればいいですか?

5分以上あけて、案内された順番でさします。

順番の指示がなければ、さらさらした目薬を先に、とろみのあるものや眼軟膏を後にするのが一般的です。
迷ったら、薬袋を見せて薬剤師に確認してください。

目薬をさしたあと、まばたきをしたほうがいいですか?

いいえ。まばたきはせず、目を閉じて目頭を押さえます。

まばたきをすると、目薬が目頭の穴から鼻へ流れやすくなります。
1分ほど目を閉じて、目にとどめるのがコツです。

目薬をさし忘れたら、次に2回分さしてもいいですか?

2回分をまとめてさす必要はありません。

気づいたときに1回分をさし、次の回が近いときは1回分だけにします。
1滴より多くさしても、目にとどまる量は増えないためです。
さし忘れが続くときは、歯みがきの後など、生活のどの場面でさすかを薬剤師と決めると続けやすくなります。


まとめ:目薬は「1滴」「閉じて押さえる」「5分あける」

目薬は、1回1滴で足ります。
さしたあとは、まばたきをせずに目を閉じ、目頭を軽く押さえます。

2種類以上あるときは5分以上あけ、容器の先は目に触れさせない。
この3つで、目薬の使い方はほぼ整います。

さしにくい、しみる、すぐ流れてしまう。そんな小さな困りごとも、薬局の窓口で話してみてください。
さし方のコツは、薬剤師が実物の容器を手に取りながらお伝えできます。


あなたの街の「百名店」はどこ?

記事監修者 漢方薬局 嶺耀堂 薬剤師 武田 隆芳 

これまで4年間病院、8年間調剤薬局で勤務。

西洋薬で様々な事を学んできましたが、身近にいる人の悩みにもっと深く関わり治していきたいという想いがあり漢方の道へ。

西洋医学・東洋学にも精通。

また人事部長の経験から人を繋ぐ取り組み企業×学生の「やくフェス」を開催。

現在100人規模の人数が集まり随時開催されている。

記事監修者 株式会社アトイ・管理薬剤師 

  • 青森県弘前市出身 日本薬科大学卒業
  • 卒業後は大学病院の門前の調剤薬局に勤務
  • 地域のかかりつけ薬剤師を目指し吉祥寺エリアで勤務
  • その後株式会社アトイに入社現在に至る

卒業してから調剤薬局一筋の経験を活かし、人材育成や教育に携わっていきたいと考え入社しました。

現在はあやめ薬局井草八幡店という店舗で管理薬剤師をして地域の方々の憩いの場として関わらせていただいてます。